エンジニアはどこへゆくのか 〜電機メーカ開発者の悩める日々~

組み込み系エンジニア。新卒でメーカに入社してからの日々。思ったこと、考えたことを書いていく。1回転職した。

組織の未来は暗そうだというイヤな結論に至った過程を書いてみる。

今の組織に対して思うこと。

今の会社っていうか組織が全然楽しくない。仕事で関わる回路は少しおもしろいと思えるようになってきたが仕事が楽しくない。どうやら自分だけではないらしい。

・調査

2年目社員はほぼ義務として労組の手伝いをしなければならない。

労組主催で最近働きがい調査を行った。

やりがいとか達成感とか上司との関係とかを選択肢から選んで回答する。全組合員が対象。

・結果

うちの職場は際立って自立感や達成感のポイントが低かった。他の職場や全社の平均よりもはるかに。業務内容が似ている隣の職場と比べても。低かった項目をまとめると「自分の力で仕事を進められません。だから、達成感もありません。」という感じ。

 

思うこと。

みんな同じこと感じてるんだなと。気になったのでもう少し詳しく分析すると、実は40代以上は他の職場と比べて自立感・達成感が高い。対して40代未満は低い。つまり、上の人は「自分主体で仕事進めてるぜ!自分でドライブしてる!そして俺がやらなきゃ仕事進まねえ!」くらいのことを思っている感じ。対して若手は「自分で仕事を進めらんない。自由がない。」と思っているようだ。

 

ここからは自分の体験と考えを述べる。その通りな部分もあって、問題に対して自分で考えて実践できない。まず若手が勝手に考えて問題にアプローチするとまず失敗する。遠回りしてまた失敗して考えてアプローチし直してやっとうまくいく。当然時間がかかる。しかし、自分でやりきったという達成感はあるし、失敗をした分だけ成長もする。

 

ところが今の組織には失敗を許容する余裕がない。リソースが足りていないのだ。製品が技術的に成熟してくると開発サイクルが速くなる。時間が無くなる。人も新規事業に回されたり新人が減ったりで減少する一方だ。そんな状況で質の高いものを作ろうと思えば、経験豊富な40代以上の指示通りに作ったほうが速いし正確。実際に今はそうなっている。だから、40代以上は仕事バシバシ指示出して進めてる実感があるだろう。しかし若手からすれば、問題に対してアプローチを考える→上に説明→案却下、別のやり方を指示される→そのほうが正しいし仕方ないのでやる、という流れになる。この流れだと自分で考えて失敗して学ぶという体験が得られない。なんで間違ってるか実際にやってみないとわからない部分は多いものだ。それに上記の流れが続くと、若手は考える必要がないと思えてくる。正解は上の人が知っている。上の人が絶対となるとやる気そがれる。検討するのが自分じゃなくていいのだから。

 

以上のような環境にいると先に述べた、40代以上はやりがいいっぱい、若手はつまんない職場ができあがります。

 

現在の状況がわかったところで、もう一歩進んで先のことを考えてみる。今後も上記の環境が続くならば若手は成長できず、上の人はどんどん元気になっていき、閉塞感が増大しそう。で、あんまり成長する機会がないまま組織が歳を取っていき、上は詰まるが下は入ってこない状況になりそうです。

 

さて、冷静に考えて組織の未来は暗そうだ。

いつまでたっても下っ端仕事しかできないのはいやだ。

いつまでも上の指示通りの仕事はいやだ。

つまんねー組織になりそうだ。

 

だからどうする?はまたいつか。