エンジニアはどこへゆくのか 〜電機メーカ開発者の悩める日々~

組み込み系エンジニア。新卒でメーカに入社してからの日々。思ったこと、考えたことを書いていく。1回転職した。

就活中の自分へ。キミはエンジニアには向いていない。

※この記事を書いてから5年が経つので今思うことを最後に追記しました(2019年)。

◆やめとけ
就活をしてたのはもう3年前か。当時はまだ10月解禁だったので、合説行ってたくらいかなあ。
そんなことを思って当時の自分にメッセージ。

キミにはこの仕事は向いてないよ。そして、適性もないよ。そんなところで明確な目的も無く、責任だけ背負って忙しい思いをするんだよ。やめとけ。

◆なんでメーカーなの?なんで設計なの?
どうして今のメーカーを志望したんだっけ?どうして設計を希望したんだっけ?本当に素直な気持ちで答えられる?ムリでしょ。

適当な理由は考え付くかもしれないけど、ホントのところは安定してそう、とか、周りに尊敬されそう、とか、設計って響きがかっこいいとか。その程度でしょ。入ってから何かやりたいこと持って無いでしょ?

◆適性ないよ?
もう一度繰り返すけどキミはこの仕事に向いて無いよ。
大勢の人と関わって自分の言い分を通すんだよ?自分より年上の人を説得しないといけないんだよ。
メッチャ頭使うよ。コスト、規格、設計思想、仕様決め、トラブル対応。電気だけわかっててもダメなんだよ。毎日新しいことを吸収していかないといけないんだよ、イヤでも。そして、インプットする時間は限られてるんだよ。

キミはもっとダラダラしていたいでしょ?人と関わるの苦手でしょ?細かいこと気にしないでしょ?
性格的に適してないんだよ?

◆お金もらえて安定してればいいのけ?
残業してお金もらいたいって?お金あればいいと思ってる?
見合わないよ?

給与としんどさを比較すると見合ってないよ。仕事好きだったらいいかもしれないけど、そんなことないでしょ?楽しいことなんてないよ。責任ばっかり。お金がほしいだけなら、金融関係でも行ったら?そっちもしんどそーだけど。

◆どうして今の職を選んだのかな?もう一度考えてみようか?
結局深く考えてないんだよ。工学部の勉強が好きじゃなかったのにその道に行くって。しかも、設計なんて。

◆時間と人生
仕事を選ぶと言うことは、今後の人生の時間とエネルギーを何に捧げるかという選択です。
キミは人生の大半を好きでもない楽しくないことにエネルギーと時間を捧げ、そこそこ困らないけれども金持ちではない暮らしをするのかい?満足?

それって人生をかけてホントにやりたいこと?
どうしてできると思っている?
ホントに深く考えた?

◆最後に
時間は戻せない。選択は一度きりだ。向いて無いから転職しよう?あまいね。そこそこの暮らしを捨ててでもやりたいことなんてないだろ?事実、就活中でさえ見つけられてなかったじゃないか。転職は就職以上にエネルギーを使うしね。

ホントに深く考えてみろ。見栄を捨て、プライドを捨ててホントにやりたいことを考えてみな。

つまり、今の自分は後悔しているということですよ。


追記:5年後。
この記事を執筆してから5年が経ちました。
1度転職しましたが、その後も開発職を続けています。
今だにエンジニアは向いてないと思っています。
それでも7年も働くと、人よりもうまくできる得意なことを見つけられましたし、
技術屋として転職できる程度には評価されるようになっています。
メーカの開発職というのは、確かに安定しているものの、大変な割に給料は良くないです。
その安定もこの先は怪しいことでしょう。
またずっと勉強を続ける必要のある職業だとも思っています。例えばプログラミングや数学は今でも勉強しています。
あまり興味がない分野を勉強し続けるのは苦痛でしょう。
以上のことを考えると、就活生に対しては興味のある分野で、かつ、自分の得意を活かせる仕事に就いてほしいと思います。
みなさんが良い会社で良い仕事に巡り会えることを願っています。