エンジニアはどこへゆくのか 〜電機メーカ開発者の悩める日々~

組み込み系エンジニア。新卒でメーカに入社してからの日々。思ったこと、考えたことを書いていく。1回転職した。

何語なん?から始まる、用語を探求する行動が持つ意味

◆入社→配属→1年が経過
未だに仕事がわかりません。制御とか仕組みとか複雑すぎるんですよね。メカとかエレキとかソフトとかいろいろ絡みすぎてて。おまけに製品としての歴史があるもんだから、1つ変えようとすると今までの思想や背景、元担当者の知見やトラブル事例なんかを調査する必要が生じて、とても大変です。マジで何語しゃべってんすか?

◆とくに他分野が絡んでるのが大きい
エレキだけで完結する製品ではないため、メカ屋、材料屋さんなんかも出てきます。用語はそれぞれの分野の用語を使うので、エレキだけ知ってても会話ができない。わからない。例えば公差の話されてもよくわかんない。Rがどうとか?

エレキに限っても製品分野独自の仕様や呼び名が多い。わからない。ググっても出てこない。一般用語じゃねーのかよ。先輩に聞く。
「それは○○が××で...」ふむふむ。って、○○はわかるけど××ってなんだよ。

◆説明するほうも大変で
そもそも○○はどこから来たのか?なぜそんな制御を始めたのか?という質問は、答えるほうも大変で。

5年目の先輩でも的確に答えられないこと多い。
「なんでだろうねー」←同レベル

10年目くらいだと
「この制御がないとどういう問題が起きてー対策として考えられるのが○○でー結果はー」←論理的

20年戦士は
「当時、こんな問題が生じてー対策Aを打ったけどコストは上がるから揉めてーじゃあ、しょうがねーって○○制御をしたんだよ。あのときはーだれだれがー」←経験談

20年戦士までいけば往時の話を楽しそうに語ってくれるが、エライ人だったりするのであんまり捕まえるのも申し訳ない。ていうか2年目に1から説明するほどヒマな人は少ない。だからって、10年目もバリバリ忙しいし、経験談ではないから考えるの大変だし、5年目はわかんない。

◆ここで1つ気づいたことがあって
私は○○制御を知りませんでした。文献や周囲の人に聞いて調べました。←この時点で○○制御に関しては5年目を超える!
調べた結果、○○制御の成り立ちを考えました。合ってるかどうか20年戦士に聞きました。成り立ちを知りました。←10年目を超える!この時点で○○制御については10年戦士より詳しくなります。
さらに○○制御について検討しました。現状の問題点と新しい対策を打ちました。←過去と現在を知って20年戦士を超えた!

◆何が言えるか
上記はゴールデンストーリーなんだけども、「用語を調べる」という行動が20年戦士を抜くかもしれないことを示唆しています。少なくとも「○○制御とその周辺における狭い分野について5年目以上の知見は持っている。」くらいのことは言えそうです。5年目を抜くって結構時間がかかりそうなイメージがあったけれども分野を絞れば可能なんです。

狭い分野でコツコツ知見を蓄えていく。これを繰り返していけば相対的に5年目よりも10年目よりも深い知見を持つことができるようです。今まで用語を調べる=ググるor wikiで終わってました。しかし、複雑な制御や業界・製品独自の用語や技術はwebに公開されてない。そこを利用して自分の力を蓄えることが成長につながる。

◆まとめ
知らない用語を調べよう。知見を深めよう。

上記はゴールデンストーリーなわけですが、