エンジニアはどこへゆくのか 〜電機メーカ開発者の悩める日々~

組み込み系エンジニア。新卒でメーカに入社してからの日々。思ったこと、考えたことを書いていく。1回転職した。

設計における仕事の進め方。

設計者における仕事の進め方を考えます。
なぜこのテーマか?簡単です。ミスって上司に叱られたからです。


<注>私は電気回路の新人設計者です。


【状況説明】目的を達成するために、現技術に代わる新技術を調査・検討し、製品に載せたい

1、背景をつかむ
2、目的を仕様に落とし込む
3、仕様を満たしそうな手段をピックアップ
4、ピックアップした手段についてコスト、精度、サイズ等いろんな観点から検討
5、「機能/コスト」で最も製品に価値のある手段を判断し、製品に搭載

今日書きたいのは、上記4の手段を検討するというところです。

■手段の検討。その正しいと思われるやり方。

まずは正しいと思われる進め方を。

【状況説明】
仕様を満たしそうな手段がいくつか見つかった。コスト・精度を出したい。

コスト・精度をきっちり出そうとしたら、1つの手段について以下のことをします。

①手段の原理を理解する

②自分が対象とする製品に、原理をどのように使うか概念をまとめる

③仕様を満たすための構成を考える
複雑な構成や明らかにコストが上がってしまうような手段はココで切捨てます。

④構成を基にシミュレーションで回路を組む←この時点で大まかなコストを算出します。
コスト面で大きく上がってしまう手段は切り捨てです。

⑤シミュレーションで問題点を洗い出し&解決する←この時点で精度があらかたわかります。
シミュレーションで要求する精度と程遠い場合は切り捨てです。

⑥シミュレーションを基に回路を作製する
ここでもコストチェックは行います。ここで1つに絞る場合も多い。

⑦作製した回路で問題点を洗い出し&解決する←きっちりした精度とコストが出ますね。
ここで1つに絞込み。

製品に載せて問題点を洗い出し&解決する

ざっくりまとめると
概念→構成→シミュレーション→回路作製→製品
てな感じです。

■自分は何をしたのか?

簡単に書くと
概念→シミュレーションを行いました。そして、ドつぼに嵌りました。
間にあるべき、構成をすっ飛ばしたんですね。

■構成をすっ飛ばすと何が起きるか?

構成をすっ飛ばすとは、
「こんなもの作りたい」→*「構成はこうなります」→「こんな回路を作ります」→「シミュレーションします」・・・

*「構成はこうなります」の部分がないんです。すると、その部分に対してのレビューや最適化といった十分な検証をしないまま、回路を作り始めます。

どうなるかというといろんな回路を作る羽目になります。それは構成を固めていないために、あらゆる構成が考えられるから。そして、それぞれに回路を作ってシミュレーションをしていくととんでもない時間を消費することになります。

私は構成をしませんでした。
だから、回路をいっぱい作って、叱られました。
というのが今日のストーリー。

■気づいたこと

・手順を踏まないことの発散加減の恐ろしさを知りました。時間が足りない足りない。

・構成にしても回路にしても逐一フィードバックをもらうことの重要性を知りました。

時間が取り返せない後悔を知りました。

今日はとても多くを学びました。
基本どおりに手順を追って、仕事進めることにします。
手順を細かく身に付けていこうっとね。

カンケーないけど、自分が自信なくても見せなきゃいけないのが仕事なのね。。。
見せないと周りに迷惑かかっちゃうし。。。