エンジニアはどこへゆくのか 〜電機メーカ開発者の悩める日々~

組み込み系エンジニア。新卒でメーカに入社してからの日々。思ったこと、考えたことを書いていく。1回転職した。

大企業に飛びぬけて優秀な人はいらない。そういうシステムになっている。

■採用を思い出す。
まずはテストセンター。
どこの会社でも採用過程において、テストセンターは必ずあります。テストセンターでは基礎学力とともに性格テストが課せられます。

性格診断で求められる人材像は「協調性と積極性」です。これは経験則ですね。週活時期に性格テス受けまくっていたのですが、この項目に気をつけると問題なく通過します。僕の周囲に聞いてもそうでした。

次は面接。
会話が成り立っているかを求められます。そして、不思議なことにどこの会社でも「学業以外でがんばったこと」を必ず聞かれます。どんな活動をしたかで性格や他者との付き合い方を見られます。また他者を巻き込んで結果を出した経験も求められます。ここでも求められるのは「協調性と積極性」です。先ほどと同じですね。

■協調性と積極性を求める理由
・協調性
大企業では多くの人が働いています。それも自分より上の世代の人達ばかり。その状況で仕事を進めるために必要なのが「協調性と積極性」です。どれだけ優秀でも上の人をうまく動かさないと仕事させてもらえません。事業の規模も大きく、雑務も多いです。自分の業務範囲も決まっています。周囲の協力が無いと自分の領域外の仕事に触れることができません。よって、まず求められるのが協調性になるのです。

・積極性
大企業では多くの人が働いています。そして、自分が働かなくても会社は回ります。そしてなかなかクビにはできない。つまり、究極は働かなくてもいいのです。これはホント。会社としてはそれを避けたいので、自分から働いてくれる人を求めます。よって、積極性。

■他の能力は二の次
優先順位は「協調性と積極性」が最上位。
実はおかしな話ですよね。理系でもその二つがあればOK。このようなフィルタを使うと下記のような人材が採用ルートを通過することになります。
・大学時代に勉強せずに遊んでただけの人
・人当たりのいいバカ
・理系能力は問われないため高卒レベル
→要するに理系能力の低い人間

■はじかれる人材
対してフィルタにはじかれる人材には下記のような人がいます。
・頭は切れるが性格よくない人
・数的処理能力ハンパないけどあまり他人の気持ちを考えない人
・特定分野のスペシャリスト
→要するにメッチャ頭いい人、メッチャできる人

彼らは協調性を持たない場合があります。それは他人の気持ちを考慮するとか周囲とバランスを取るとかの行動にエネルギーを割かないから。目的とそれを実現する手段に没頭してるから。だから、できる人になりうる。最短ルートでガシガシ没頭するのが論理的には最も早いのは当然ですね。

■おかしな話だと思う
理系がバリバリできて結果が出せる人材を最優先で採用しないシステムって不思議ですね。組織を維持するための採用になっていると思います。組織が大きくなるとそうなるんでしょうか。(しかし、そのシステムのおかげで優秀でも何でもない自分が入社しちゃってるので、大きな声で主張できません。)

エンジニアなんてゼロから技術を作り上げるんだから、理系能力はバリバリあって結果をガシガシ出せる優秀なやつを採るべきだと思うんやけどね。性格なんて悪かろうが、協調性なかろうがそんなことカンケーねぇよって。

■ただ現実的ではない
人がいっぱい集まってチームで仕事をするなた性格は重要ですから。大企業になると「協調性と積極性」が求められるのは必然かもしれません。ただそこに偏りすぎている感は否めない。

■まとめ
めっちゃ優秀なやつは大企業なんて入るんじゃない。
企業も採用でもっと理系能力見ろや。