エンジニアはどこへゆくのか 〜電機メーカ開発者の悩める日々~

組み込み系エンジニア。新卒でメーカに入社してからの日々。思ったこと、考えたことを書いていく。1回転職した。

就活しながら思っていたこと、入社してから感じたこと。

入社して1年が経ちました。来週から入社2年目になります。
1年働いた経験を振り返り、入社前の考えと働いてわかったことの比較を行います。

■まず、就活中や入社前に考えていたこと

1.今の会社(メーカー、大企業)を選んだ理由
・会社を離れてもやっていけるだけのスキルを身に付けたい
・研修が充実している大企業が良い
・世界トップシェアの製品を作る会社に入りたい
・入社時点で同期とスタート地点が同じになるように、他人があまり興味を示さない分野の製品が良い
・製造業の中では給与が高い会社に入りたい

2.入社前に考えていたこと
・スキルゼロでも大企業なら研修が充実しているからスキル身に付くはず
・スタート地点は同じだから、入ってからがんばれば同期に負けないはず
・理系だからあんまり人と関わることは少ないはず
・悪くないレベルの給与はもらえるはず
・10年くらい働けば、転職できる人材になれるだろう


■入社後に感じたこと
・研修は充実してるが、それだけでスキル身に付くほど甘くない
研修の種類は多く、時期も長いです。専門分野に関わるような内容の研修もあります。しかし、実際に仕事をしながら知識や経験をどんどん吸収していかないと間に合いません。加えて、自分の仕事の問題は誰も経験したことのない問題です。実務に勝る研修はないのです。
→研修は仕事の参考になるヒントを得るようなイメージ

学生時代にスキルという言葉の定義をしていなかったことも反省です。「仕事ができる」という漠然としたイメージでした。


・スタート地点は同じだが今までの知識や経験がかなり影響してくる
製品に対する知識という点ではスタート地点は同じです。配属後の研修で企業秘密の内部構造を知ることができます。ゆえに、未知の分野を理解していくスピードが重要です。そのスピードが何で決まるかというと、関連する分野の知識や経験です。
→未知の分野を理解する基礎知識がモノを言う

例えば製品に使われるコイルがどうなっているかなんて新入社員は誰も知りません。しかし、学生時代にコイルについて勉強した経験があれば、基礎的な知識は既にあるため、理解が早くなります。学生時代の勉強って重要だったんだな。

・電気系ってめっちゃ人と関わる
あんまり人と関わりたくなかったんですが、電気系の設計者ってめっちゃ人と関わるんです。メカや情報の人、製品の他部分を担当する人、製品チーム、ベンダーさん、上司や先輩、専門知識持っている人など…。
人とコミュニケーションを取ることができなければ仕事はほぼ進みません。
→常に人と関わっている

・給与は予想したとおり
悪くないです。さすが大企業。

・10年くらい働けば転職できるよ、きっと
入社1年ではわからないことですが、今の環境で揉まれることによって10年後の転職は可能でしょう。いろんなスキルが高いレベルで身に付く…と思う。

■結論
入社前に考えていたことと大きく異なったのは、スキルについて。人と関わることについて。
異なった原因は、考えの不足です。スキルや職場に対して漠然としたイメージしか持っていませんでいした。以下のことをまったく考えていませんでした。
スキルとは何を指すのか、自分はどんなスキルが欲しいのか。仕事はどのように進めていくのか。製品に関わる人は何人くらいで、情報シェアやコミュニケーションは仕事上の何%を占めるのか。

漠然としたイメージは具体的に詰めておかないと入社前と後で「こんなはずじゃなかった」となります。

結論を言うと異なった部分はあります。しかし、今の職場で働けばスキルは身に付くし、給与悪くないし、結果的によかったです。あとは日々の仕事を進めるだけ。それがしんどい


【メモ】ブログテーマ
今回何度も出てきた「スキル」という言葉について、定義が曖昧なことに気づいた。自分の中で「スキル」が何を指すのか深堀したい。