エンジニアはどこへゆくのか 〜電機メーカ開発者の悩める日々~

組み込み系エンジニア。新卒でメーカに入社してからの日々。思ったこと、考えたことを書いていく。1回転職した。

統計学は最強の学問かどうかは知らないが実世界でも使えると知った話。

■あの本は読んでないけども
タイトルに入れた本は読んでません。すいません。
統計学って今まであまり縁がなかったんです。大学の物理で出てきた統計力学とかアカデミックな部分では少し触れてました。でも、設計における統計の活用って具体的に使ったことなかったです。

■生産では当然考える
製品を世の中に出すとなると数万台、数十万台、数百万台といった単位で生産します。そのうち何台が不良品になるか予測しないと生産計画が立てられません。ここで統計学が出てくるのは当然。

■設計分野での統計学
製品を設計する場合、いくつかの部分に分担されます。そのとき、各部分に求められる精度や品質が仕様です。設計者は考えます。

10個のモノを作って8個が仕様をクリアできるレベルでいいのか?でも、それだと100万台作ると20万台も不良品が出てしまい、コストが上がってしまうぞ。じゃあ、考えられる最悪の条件で設計してしまおう。それが仕様を満たせれば他も大丈夫だろう。

■ここが落とし穴
最悪条件なんてほぼないんです。設計部分に関わるパラメータがa,b,c,dと4つあった場合にその4つが全て同時に最悪条件となる可能性はほぼゼロなんて場合もあります。つまり、有り得ないとこまで仕様を満たすなんて過剰品質じゃないかってこと。日本のメーカーがやり過ぎちゃうとこ。

■品質の最適化
過剰品質じゃなく、最適な品質を提供しましょう。ということで統計学
パラメータa,b,c,dのバラツキはどんなものか?
シミュレーションしたり、演算したりして求めます。←ここらへんが統計学。実測値を使ったり、excelで計算したりいろいろとやるわけです。

■設計におけるメリット
・負荷軽減、開発時間短縮
最悪条件で仕様を満たすのは設計への負荷がでかい。時間もかかる。統計を用いることで負荷が軽減される。
・資源の資効活用
開発時間が短縮されれば、人と時間というリソースをもっと重要な課題に投入できます。

■まとめ
設計にも統計を応用すればいいことずくめ。
読んでないけど気にはなるのがあの本。