エンジニアはどこへゆくのか 〜電機メーカ開発者の悩める日々~

組み込み系エンジニア。新卒でメーカに入社してからの日々。思ったこと、考えたことを書いていく。1回転職した。

転職します。大手電機メーカから大手電機メーカへ。辞める理由を整理したい。

院卒、新卒で入社した会社を辞めて転職します。

しかし。転職はある程度勢いもあったため、なぜ転職に至ったのか、自分の中であまり整理がついていません。一度吐き出してみたいと思います。

 

少しだけ振り返り。

・入社後3年間:製品設計。市場リリースなど。

・その後4年間:社内向けのツール開発。

・技術分野:主に電気・電子回路設計、他にはモデルベースデザイン等。

 

なぜ辞めたか?

・理由1:家族のため。

子供や両親のことを考えると現在の居住地で暮らし続けるのは負担が大きいと感じていた。実家との行き来がしんどい。現在の地に縁がない。

・理由2:会社の将来に希望が持てない。

前回のエントリでも書いたように、現職の事業は市場が成熟している。今後、発展する見込みも薄い。下は入らず、上は出ていかない。

・理由3:転職できるような気がした。

転職屋さんと話したり、求人票を見たりしていると、自分の技術が売れそうな感じがあった。面接や職務経歴書を書くのは割と自信があった。

・理由4:自分の将来に嫌気がした。

割と昇進は早かったので、現職の今の部署にいれば管理職になれそうな感じもあった。しかし、あまり技術をやらずに管理職になってしまうと、管理しかできない管理職になりそうな感じがした。

 

ここで、理由4について少し深堀する。

昇進が早いとチームリーダー業務や計画策定、予算調整などの時間が増える。いわゆるマネージャ的な業務。現職では既に技術をやる時間はなくて、技術に期待されてる感じもない。そうすると技術開発や習得の時間が減る。技術をやらずにマネージャになると、チームや部下の技術的課題や技術の進化に対して、さっぱり付いていけない人になってしまう。

 

現職でもそういったマネージャは多いし、さらに増えそう。彼らのやることといえばトラブルに対して、残業させることか、人を増やすことだけ。今の時点では、彼らのようにはなりたくない。

 

もしかしたら、技術に対するキャッチアップはどこかであきらめるものかもしれない。でも、30代はもう少し自分の技術を確立しておきたい。今は何でも屋状態なので、専門といえる分野を持っておきたい。自分が技術的に力量不足なのを痛感していた部分もあった。現状を変えないと将来の自分の姿に希望が持てなかった。

 

次のところで技術をやれるか?わからない部分はあるけど、もう少し分野は絞れそうなので理想に近づけるようにがんばってみようと思う。

 

・メモ:今後書きたい事

転職活動の覚書、家族のこと、子どもの教育、自分の心の余裕のなさ、等

 

市場が成熟するということ。そこでは仕事に対するモチベーションが上がらない。(就活する前はここまでつらいと知らなかった)

私がいる業界の市場は成熟しています。

市場が成熟するとどうなるか、おそらく学生さんはあまりイメージできないでしょう。

自分も入社するまでよくわかっていませんでした。

下記のような状態となります。

・競合数社で限られたパイを取り合う。

・ユーザは機能や品質に今以上を求めなくなるため、価格競争に陥る。

・新規技術開発よりコストダウン開発が主流になる。

・開発効率向上とコストダウン以外にアピールポイントがなくなる。

・新規技術をやろうとしてもユーザの要求レベルを超えており、

 頑張った割に見返りがない。

・事業部のポストが増えなくなる。

・上が詰まり、若手が昇進しづらくなる。

・新人が入ってこない。

・年齢ピラミッドが歪な形になってくる。

・どれだけがんばってもボーナスは増えないし、昇進もしないし、

 製品が生み出す価値も上がらないので、モチベーションが下がる。

・上層部も含めてこの状況はまずいと思いつつ、時代の流れを変える力などない。

・でも、何かしないといけないという焦りはあるため、

 リソースを割いてよくわからない技術開発を始めるものの、花は咲かない。

 

こうして書いてみると、けっこう悲惨です。でもこの通りです。

学生は今いいとされる企業に入りたがるが、そこはすでに斜陽産業。というのを聞いたことがあります。

 

会社は大きくなくても伸び盛りの業界に行ったほうが楽しいし、やりがいもあるのではないかと思います。モチベーションが低いまま、しんどい仕事を続けるのってすごくストレスです。ボーナスも増えないことがわかってるし。

 

自分がこの市場を変えてやるぜ!なんて話はあり得なくて、別の業界に移るほうがはるかに楽ですね。さて、どうしたものか。

 

 

↓これだよ、これ。マニアックすぎてもはやユーザは置いてけぼりなんだよ。 

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製品開発やりたい、、、という気持ちもある

現在は社内向けのツール開発です。間接部門です。

設計部門が設計に使うツールを開発しています。

そうすると、当然設計の都合に振り回されるわけで、

突然製品仕様が変わったとか、全然情報がない、とか製品日程が変わったから要望も変わったとか、いろいろあるわけです。

製品設計ありきのツールなので仕方がないのです。

ツールの仕様も製品仕様に左右されて、色んなケースを想定しないといけません。

投資したのに不要になった、とか、投資してない部分がすごく重要になってやりきれない、とかあるわけです。

 

そういう生活を続けていると、やっぱり自分で製品開発したくなります。

元々やってただけに余計に。

自分はこれがベストだ!と思った通りに仕様を決めて実現する。それが世の中に出て使われる。大変ではあるけれどもやっぱり充実感はありますね。

 

俺がこの製品を作り上げる!という気合の入った開発をやりたい、そう思ったのでした。

リーダー(取りまとめ役)と開発担当の両立をすることの悩み

無理。

リーダ業務がどうしても優先になるから、開発作業なんてできやしない。

それでも開発しようとすると、負担が大きくなって、スケジュールが破たんするか、

健康を害するか、どちらかですね。

実体験をもって学びましたよ。

 

とはいえ、人を育てるのは時間がかかるので、いよいよやばいという段階になってしまったらもう引き継げないよね。だから、前もって、繁忙期に備えてメンバのスキルを伸ばす、とか、求められる技術分野を明確にしておく、ことが必要なのかもしれません。

 

リーダは3カ月先のことを考えて行動すると、うまくいくと思っていたけど、

人の育成を考えると3カ月では足りない気がします。半年先~1年先を見据えた計画を立てないといけないようですね。

 

そんなことをいう自分は、リーダ兼開発者という立場で、全然先のことをやる余裕がなく、破たんしています。もうしんどい。

 

ちょっと参考になったのはこの本。サルをどう扱うかイメージしながら仕事しました。

すぐにサルに押しつぶされそうになる。サルが多すぎるんだよな。

 

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